退職代行サービスは、会社を辞めたいけれど退職することを言い出しづらかったり、残業などの過重労働で心身が疲弊しきっている状態でご自身での手続きが困難な場合、大きな救いとなるサービスです。
ここではその退職代行サービスを利用することのメリットやデメリットを解説し、実際におすすめの代行業者をご紹介します。
退職代行を利用するメリットは?
退職代行サービスを利用するとどのようなメリットがあり、サービスにどのようなことが期待できるのでしょうか?
1. 会社と直接やり取りせずに退職できる
退職代行サービスに依頼をすると、代行業者が依頼者に代って会社側へ退職の意思の伝達を行い、必要な諸手続きを代行してくれます。
手続きのために会社へ出向いたり連絡したりすることが一切必要なくなるため、心理的なストレスから解放され、早い段階で気持ちを新しい方向へ切り替えていくことができます。
特に、
- 退職したくても会社側から引き留めに合う
- 退職の意思を伝えても退職を拒否される
- パワハラやセクハラ、嫌がらせなどを受けていて退職を言い出しづらい
- 残業続きで休みも取れず、体力も精神も限界
といった状況の場合、一人で会社側と交渉・対応していくことはとても困難で、心身の状態もさらに悪化しかねません。
このような場合、第三者(退職代行サービス業者)に介入してもらい、退職の手続きを代行してもらうことで、精神的にも身体的にもご自身を守りながら、退職を進めていくことができます。
2. 会社側との交渉を代行してもらえる
退職に際して、有給休暇を消化したい、残業代の未払い分を請求したい、退職金を請求したいといった場合、1.で述べたような状況では、会社との交渉自体も無理に等しいことでしょう。
このような交渉事も代行業者によっては請け負うことが可能ですし、会社でパワハラや過重労働などがあった場合は弁護士の運営する代行サービスを利用することで有利な条件で退職が可能となるケースもあります。
泣き寝入りすることなく、正当に受け取れるものは請求し、後悔のない退職が可能となるでしょう。
3. 退職後のフォローや転職のサポートなども受けられる
退職が無事に完了しても、次の転職の際に必要となる書類が勤務先からスムーズに郵送されなかったりすると、転職活動がスムーズに進まなくなってしまうこともあります。
退職代行サービスでは、このようなことのないよう、退職後のアフターフォローサービスを実施しているところも多く、書類の不備などがあった場合も安心して連絡の代行を任せられます。
また、新しい転職先を見つけるサポートを行っている業者もあり、退職そのものを前向きなものと捉え次のステップへ前進する手助けをしてくれます。
退職から新しい転職先へと気持ちを新たに切り替える心理的なサポートも望めるでしょう。
退職代行サービスのデメリットとは?
退職代行サービスにはデメリットもあります。注意すべきポイントをおさえながら詳しく見ていきましょう。
1. お金がかかる
ご自分で退職の手続きを取る場合と異なり、退職代行サービスの利用にはある程度の費用が必要となります。
2. 勤務先の人たちとの折り合いが悪くなる
退職代行サービスを利用すると、一緒に働いていた同じ職場の人達との関係性が悪くなる可能性が高くなります。
これは、代行を依頼した時点で会社との接点を持たずに済む一方、業務の引き継ぎや挨拶もなく退職することとなるため、どうしても非常識、身勝手、恩知らずといった印象を与えやすくなるからです。
3. 辞めぐせがついてしまう場合がある
退職代行サービスを依頼すると、早ければ即日退職の連絡を会社側に入れてくれ、簡単に退職が可能となるため、人によっては辞めぐせがついてしまう場合もあるでしょう。
代行業者によっては、リピート割引などと称して2回目以降の利用を大きく割り引くサービスなども実施しています。
これはやたらと退職を助長しているような印象さえ受け、利用者もそのような意識に流されてしまう恐れがあります。
安易な代行サービスの利用は、お金と時間を無駄にするだけでご自身のためにはなりません。
また繰り返しの利用は、仕事に対する自主性や働く周囲の人達への配慮を失わせるおそれがあり、あまりおすすめしたいとは言えません。
退職サービスを利用して退職を完了した後は、これまでの勤務経験や退職の経験を振り返り、より良い職場でより長く働けるよう努力していくことがご自身のためにも必要でしょう。
4. 会社側から嫌がらせを受けたり訴えられるリスクがある
パワハラや過重労働を強いられるようなブラック企業では特に、退職代行サービスを利用すると、何かと因縁をつけ損害賠償請求をかけてきたりするケースがまれにあります。
(「退職されることで生じる損害を賠償してほしい」「人員募集にかかる費用を請求したい」等)
また、自己都合退職という形を受け入れず、懲戒免職処分にするなどといった脅しをかけてくる可能性も0ではありません。
損害賠償請求や懲戒免職処分など、法的なトラブルに発展する恐れがある場合は、迷わず弁護士が運営する退職代行に依頼しましょう。
退職代行サービスの選び方
退職代行サービスを利用したい場合は、まずは退職手続きの代行だけを希望するか、会社との交渉までを希望するか、法的トラブルの対応までを希望するか、などを明らかにして以下に示す3種類の中から運営元を決め、ご自分に合う代行サービスを選ぶと失敗がありません。
また、実際にサービスを利用した人の感想や口コミを参考にすると、具体的なイメージもつかみやすく、ご自分に合うサービスかどうかも検討しやすいと思います。
退職代行サービスの運営元
退職代行サービスを取り扱っているのは労働組合、弁護士、民間企業(労働組合と提携)の3つで、代行できる取り扱い業務の内容がそれぞれ異なります。
労働組合 | 弁護士 | 民間企業(労働組合提携) | |
退職の意思の伝達 | ◯ | ◯ | ◯ |
会社との交渉 | ◯ | ◯ | △業者によっては 難しい |
法的トラブル対応 | × | ◯ | × |
料金の相場 | 20,000~30,000円 | 50,000~100,000円 ※法的トラブル対応時は別途料金が必要 | 20,000円~30,000円 |
1. 労働組合(労働組合法人)
労働組合とは、「労働者が企業に対して労働条件の維持や改善、地位の向上を目指すことを目的として結成された団体」のことで、憲法や労働法で認められた「団体交渉権」を持っています。
労働組合そのものが退職代行サービスを提供しているため、退職の意思の伝達だけでなく有給休暇の申請や未払い残業代の請求、退職金の請求といった会社側との交渉まで請け負うことが可能です。
有休の取得や未払い給与の請求など会社側との交渉を希望したい場合は労働組合法人が運営する退職代行サービスを選ぶことをおすすめします。
民間企業よりも価格が高くなることが多いですが、以下でご紹介するガーディアンであれば民間企業とそれほど変わらない価格で依頼することができます。
ただし会社側と損害賠償請求などのトラブルが発生した場合の対応はできません。それは弁護士の仕事になります。
2. 弁護士
弁護士は、国家資格である弁護士資格を持つため会社側も退職に応じやすく、特にパワハラや過重労働などがあった場合、依頼者に有利に退職の手続きを進めることが可能です。
有給休暇の申請や残業代の未払い請求、退職金の請求など、会社側との交渉もスムーズに進みやすく、費用は高めですが信頼性も高く安心感があります。
勤務先がパワハラや過重労働を強いるようなブラック企業で、退職を拒否されたり嫌がらせを受けていたりする場合や、退職することで何らかの法的トラブルが発生しそうな場合は、迷わず弁護士に依頼することが確実です。
弁護士なら、不測の事態があったとしても法的な支援と介入が制限なく可能なため、退職代行サービスに絶対的な安心感を求める方におすすめです。
3. 民間企業(労働組合と提携)
民間企業が運営する退職代行サービスでは、依頼者に代って会社側に退職の意思を伝達することが可能です。
しかし法で認められた会社側との交渉権を持たないため、非弁行為として法に触れてしまう可能性があります。そのため提携する労働組合を通して会社側と交渉をすることになります。
有給消化や退職日の希望などはもちろん、未払いの賃金や退職金の請求なども可能なことがあります。
ただし、それほど強くない労働組合だとお金に関してしっかりと交渉するまではできないこともあるので、事前にどこまでやってもらえるのかを確認した方が良いでしょう。
おすすめの退職代行サービス3選
①退職代行ガーディアン(労働組合法人)
退職代行ガーディアンは労働組合そのものが運営するサービスです。評判の良さや実績が多いことで多くのメディアに取り上げられているため、今一番人気の高い退職代行サービスです。
【ガーディアンの強み】
設立から20年を経た労働組合法人ということで、有給消化・未払い賃金・退職金などに関して強い交渉力を発揮します。
また、歴史ある組織なので信頼度が高く、安心して依頼することができます。
それでいて24,800円と民間企業に引けを取らない価格です。
安心できるところに依頼したいという方に求められている退職代行業者です。
基本情報
運営組合名 | 東京労働経済組合 |
料金 | 一律24,800円 |
受付時間 | 24時間365日即時対応 |
対応エリア | 全国 |
無料相談 | LINE・電話で何度も無料相談可能 |
対応できる雇用形態 | 正社員・派遣社員・アルバイト・パートに対応可 |
\ 24時間LINEでの無料相談OK/
②弁護士法人ガイア総合法律事務所
ガイアは法律事務所が運営する退職代行サービスです。価格は高いですが、その分法律に則って強い力で会社側と交渉・請求ができます。
【 ガイアの強み 】
会社とトラブルを抱えている人や、これからトラブルになることが予想される人に強い味方となってくれる存在です。
例えばブラック企業に勤めていて会社を辞めることを強く引き止められていたり、他の代行業者に依頼したら損害賠償を請求されるんじゃないかと恐れているようなケースです。
そのような場合は弁護士が毅然と対応してくれますので安心して任せることができますし、100%退職できます。
基本情報
会社名 | 弁護士法人ガイア総合法律事務所 |
料金 | 55,000円(税込) ※残業代・退職金請求可(成功報酬20~30%) |
受付時間 | 24時間365日 |
対応エリア | 全国 |
無料相談 | LINE・お問い合わせフォーム・電話 |
対応できる雇用形態 | 正社員・契約社員・パート・アルバイト・公務員・業務委託・その他 |
\ 弁護士ならトラブルに強い/
③退職代行モームリ(民間企業)
モームリは民間企業ではありますが、労働組合と提携しているため会社との交渉が可能です。そして弁護士の監修の元、法律に則って退職代行の実務に当たっています。
【 モームリの強み 】
価格と実績です。22,000円という価格は業界の中では最安級に安いです。
また、公開している退職代行の実績はなんと15,000件以上!これに関しては業界最多級です。経験を重ねてきたことによる独自のノウハウがあります。
また、利用後1年以内に再度モームリを利用した場合は50%OFFになります。意外とリピーターの方が多く喜ばれているようです。
基本情報
会社名 | 株式会社アルバトロス |
料金 | 正社員・契約社員・派遣社員:22,000円(税込) パート・アルバイト:12,000円(税込) |
受付時間 | 24時間365日対応可能 |
対応エリア | 全国 |
無料相談 | LINE・電話・お問い合わせフォーム |
お支払い方法 | クレジットカード・銀行振込・コンビニ払い |
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各社の比較
ガーディアン | ガイア | モームリ | |
料金 | 24,800円(税込) | 55,000円(税込) | 22,000円(税込) |
運営元 | ◎ 労働組合法人 | ◎ 弁護士 | △ 民間企業(労働組合提携) |
無料相談 | ◯ | ◯ | ◯ |
後払い | × | × | ◯ |
返金保証 | × | × | ◯ |
会社と交渉 | ◎ | ◎ | ◯ |
法的対応 | × | ◎ 別途費用 | × |
実績 | ◎ 設立から20年 | △ 未公開 | ◎ 15,000件 |
公式サイト | 公式 | 公式 | 公式 |
価格・交渉力・信頼性・知名度などを総合すると、ガーディアンが最もおすすめです。
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人気No.1のサービスです
まとめ
退職代行サービスは運営元により取り扱える代行業務が異なったり、それぞれに実施しているサービスも多様なので、どのサービスを選べばよいか戸惑われる方も多いと思います。
ですが、それぞれの運営元や特徴を把握した上でご自分に合うサービスを選べれば、きっと後悔のない退職が実現できるはずです。
退職代行サービスの利用を検討されている方にとって、この記事が助けとなり、よりよい人生を歩むきっかけとなれば幸いです