2024年8月以降、闇バイトによる強盗事件が増加!
近年、「闇バイト」を通じて集められた実行犯による強盗事件が急増しています。
テレビ東京による11月の調査では、2024年8月から11月12日までの間に、首都圏全域で連続強盗事件が発生していることが明らかになりました。
この期間、埼玉、東京、千葉、神奈川の一都三県において、18件の強盗事件が確認されており、特に戸建てが狙われる傾向にあります。
さいたま市、所沢市、横浜市などで連続して発生したほか、船橋市や市川市などでも短期間に複数回の強盗が行われました。
警察庁による侵入強盗の認知件数は、コロナ禍を機に減少傾向にありました。しかし、近年はその反動もあってか、やや増加傾向にあります。
事件発生の背景には、2022年頃から始まったとされる「闇バイト」があります。
経済的に困窮した若者が中心となり、SNSやインターネット掲示板での「短期間で高収入」「リスクなし・ホワイト案件で即日払い」といった甘い誘いに乗り、こうした犯罪に関与してしまうのです。
闇バイトによる強盗犯罪は、衝動的で粗暴な手口が多発するなど、従来の強盗と比較すると、一般家庭にとって大きなリスクです。
一軒家をターゲットとするこうした強盗事件の多くは、事前にしっかりとした下見を行い、住民の在宅状況や周囲の環境を確認した上で計画されます。
とくに外部との連携が取りにくい一軒家や、抵抗が難しい高齢者世帯が狙われることが多いため、住民にとっては深刻な不安材料。
こうした状況を受け、家庭での防犯意識が高まっています。
今回は、闇バイトによる強盗事件の手口や被害の実態を詳しく解説し、家庭でできる対策方法と、さらに安心な暮らしのために便利なホームセキュリティサービスについて紹介します。
闇バイト強盗の手口や侵入ポイントとは?
闇バイトで集められた実行犯が使用する強盗の手口はさまざまですが、ここからは代表的な手口をいくつか紹介します。
事前の情報収集と下見
多くの犯罪者は事前に徹底的な下見を行います。
下見とはたとえば、住宅の周囲を調査して、どの時間帯なら人気(ひとけ)がなくなり侵入しやすいか、どの入口が弱点かの確認など。
最近では、SNSをはじめとしてネット上で住所や名前、生活スタイルに関する情報が容易に収集できるため、プライバシー情報の管理がますます重要です。
また、街中でのアンケート調査や配達員に偽装して情報収集を行う手口も見られます。
配達員や訪問販売を装った接近
とりわけ高齢者を狙った強盗の場合、犯罪者は配達員や訪問販売員を装って信頼を得ようとするケースがあります。
玄関で住人に顔を見せ、あいさつや営業トークを交わすことで、まずは警戒心を解こうとするのです。そして、玄関を開けた隙を狙って不意に押し入り、住人が対応に気を取られた瞬間に犯行へ及びます。
さらに、こうした「訪問」は、単なる侵入の機会をうかがうだけでなく、やはり家族構成や生活リズムを把握するための「下見」の可能性もあります。
何度も訪問を繰り返すような相手、同じ場所に現れる業者や車には、充分に注意が必要です。
こうした接近を不審に感じた場合は、インターホン越しに対応し、玄関を安易に開けないよう心がけましょう。
ピッキングやドア破壊による侵入
ドアや窓の鍵の弱い部分を狙い、ピッキングやドア破壊をして侵入する強盗の方法もあります。
特に古い鍵や、セキュリティ強度が低いドアは簡単に突破されることがあるため、鍵の強化は必須といえるでしょう。
強盗被害のリアルな影響とは?精神的・経済的ダメージを解説
強盗被害は、金銭的な損失だけでなく、精神的な苦痛や日常生活への影響といった重大な影響を及ぼします。
特に、暴力や脅迫を伴うケースでは、そのトラウマが生活に長期間の支障をきたすこともあるのです。
ここからは、強盗被害によりどのような影響が生じるのかを詳しく解説します。
金銭的な損害
強盗の主な目的は、現金や貴重品の強奪です。
現金だけでなく、高価な家電、宝飾品、また家族の思い出が詰まった財産が狙われることが多いもの。
特に高齢者や一人暮らしの方にとって、こうした金品を再び手に入れることは難しく、大きな経済的打撃を受けます。
さらに、被害に遭った場合、保険の請求や家の修繕など追加の負担も増えることが少なくありません。
精神的なトラウマ
強盗被害を受けた方は、精神的なダメージを長期間にわたって引きずることが多いものです。
脅迫や暴力を受けると、PTSD(心的外傷後ストレス障害)を引き起こし、日常生活で強い不安感や恐怖心を抱くようになります。
また、「自宅」という安らぎの場が危険な場所と認識されるため、引っ越しを検討せざるを得ないケースもあります。
日常生活への影響
強盗事件の被害を受けると、生活習慣が大きく変わることが一般的です。
被害後に再発が怖くて外出を控えるようになったり、家にいることさえ不安に感じるなど、QOL(日常生活の質)が低下します。
また、新たに防犯システムを導入する、引っ越しを行うといった対策が必要になることも多く、費用面や精神面での負担が増えてしまうのです。
今すぐ始められる!家庭でできる防犯対策9選
強盗被害を防ぐためには、日頃からの防犯対策が欠かせません。
簡単にできる防犯対策を積み重ねることで、強盗のターゲットになりにくい家づくりが可能です。
以下からは、一軒家に住む方がすぐに取り組める具体的な防犯対策を9つ紹介します。
1. サブロックでドアや窓の鍵を強化する
まず重要なことは、家の出入り口であるドアや窓の鍵を強化することです。
通常の鍵に加え、サブロック(補助錠)を取り付けることで、侵入の難易度を高めることができます。
また、防犯性能の高い鍵や、ピッキング防止機能を持つタイプの鍵も効果的。
特に一軒家では、窓や裏口といった「目が届きにくい場所」の鍵も見直しておくと安心です。
2. センサーライトや防犯カメラを設置する
センサーライトは不審者が近づくと自動で点灯するため、夜間に侵入しようとする強盗にとって抑止力となります。
特に玄関周辺や、駐車場、裏口などに設置すると効果的です。
また、録画機能付きの防犯カメラを設置することもおすすめです。
カメラが設置されているだけでも「この家はやめておこう」と思わせる犯罪抑止効果があり、実際の映像記録が証拠として役立つこともあります。
3. 大きな窓がある場合はシャッターを閉める
シャッターが閉まっている窓に対する侵入被害の発生率は、シャッターがない場合と比べて約1/30にまで低下するといわれています。
また、日本サッシ協会によると、侵入に5分以上かかると多くの犯人が諦めることもデータとして確認されており、シャッターは犯行にかかる時間を増やすのに効果的な方法です。
4. 強化ガラスを使う
大きな窓やバルコニーの窓には、割れにくい強化ガラスを使用するのも効果的です。
最近では、ガラスが重ねられた構造の中に樹脂製フィルムを挟み込み、通常の窓ガラスよりも破壊しにくい防犯ガラスも市場に登場し始めました。
強化ガラスを使うことで、窓からの侵入が難しくなり、侵入者がガラスを割っての侵入を諦める可能性が高まります。
防犯ガラスの設置はややコストや手間がかかりますが、家の安全性を大幅に高めることができます。
5. 防犯ステッカーを貼り付ける
防犯ステッカーは、簡単に設置できるうえ、侵入者に対して抑止効果があります。
「警備中」や「防犯カメラ作動中」と書かれたステッカーを玄関や窓、門柱などの目立つ場所に貼ることで、犯人に「この家は警戒されている」と意識させることができるのです。
防犯ステッカーには手軽な市販品もありますが、ALSOKやセコムなどのセキュリティサービスに加入すると、社名ロゴなどが記載された、より信頼性の高いステッカーが入手でき、さらに高い抑止効果が期待できます。
6. 宅配ボックスの置き配を放置しない
最近は便利な宅配ボックスや置き配サービスが普及していますが、受け取った荷物を長時間放置することは避けましょう。
荷物が玄関先に放置されていると、不在を知らせてしまい、空き巣や強盗に狙われやすくなります。
もし外出や受け取りのタイミングが難しい場合には、配送後すぐに家の中に運び入れるようにしましょう。
留守を悟らせないための小さな工夫が、防犯につながります。
7. 在宅確認への対応を徹底する
訪問者に対して、インターホンでの応対を徹底することも大切です。
ドアスコープやインターホン越しに声をかけ、相手を確認するだけでも侵入を防ぎやすくなります。
最近では、スマートフォンと連動したインターホンもあり、外出中でも誰が訪問してきたのか確認できます。
侵入者が在宅と勘違いして犯行を諦めるケースもあるため、こうした対応が効果的です。
8. 寝室のドアにも鍵をつけ、かけて寝る
就寝時に不審な物音や窓ガラスが割れる音、または防犯アラームが鳴った場合に備え、寝室のドアにも鍵をかけることがおすすめです。
強盗が家に侵入した場合でも、寝室に鍵がかかっていれば身を守る時間が稼げるため、その間に110番通報などが可能。
ドアに鍵をかけて寝ることで、寝室を簡易的な避難場所とし、いざという時に安全を確保できます。
また、万が一の際に備えて、携帯電話を寝室に持ち込むことも安心材料の一つです。寝室の防犯対策を整え、就寝中の安全性を高めましょう。
9. 近隣住民とコミュニケーションをとる
一軒家では、近隣住民とのつながりも防犯に役立ちます。
日頃から挨拶を交わし、顔を覚えてもらうことで、万が一不審者が徘徊していればすぐに気付いてもらえる可能性が高まります。
また、地域の防犯パトロールや防犯活動に参加することも、地域全体の防犯意識を高めるための効果的な方法です。
万が一被害に遭ったら?強盗に遭遇してしまった時の対処法
強盗に遭遇してしまった場合は、身の安全を最優先に行動することが大切です。
無理に抵抗することは避け、可能であれば速やかに安全な場所へ逃げることが理想です。
しかし、逃げられない状況であれば、落ち着いて犯人の特徴や行動を観察し、記憶することを心がけましょう。
犯人が立ち去った後にすぐ110番通報し、犯人の外見や言動、衣服、話し方などを詳しく伝えることで、捜査の助けになります。
いざという時のために、冷静さを保つ心構えを持っておくことが重要です。
それでも不安な場合!ALSOKやセコムのホームセキュリティ導入がおすすめ
家庭内の防犯対策に不安を感じる場合は、信頼性のあるプロのホームセキュリティサービスを導入することも効果的です。
ホームセキュリティ大手のALSOKやセコムは、最新の技術と高度な対応力で、利用者の安心な暮らしを支えるための幅広いプランを用意しています。
最後に、2社それぞれのサービスについて、特徴を解説します。
■ ALSOKのホームセキュリティサービス
ALSOK(アルソック)は、24時間365日対応の監視システムを提供中。
異常時には訓練を受けたガードマンが迅速に駆け付ける「オンラインセキュリティ」と、セルフサービス型で手軽に導入できる「セルフセキュリティ」の2つのプランから選択可能です。
オンラインセキュリティ 異常を検知した際にガードマンが即時駆けつけ、侵入者を抑止・対処するプラン。 ピッキングやガラス破りなどの侵入を感知する各種センサーや、防犯カメラ、火災・ガス漏れの検知、そして緊急通報ボタンがあり、必要に応じて警察や消防にも通報されます。 費用は月額4,070円~で、初期費用もかかりますが、センサー感知による駆けつけ対応が無償(ユーザー依頼による駆けつけは税込3,300円/回)であることはメリットといえるでしょう。 |
セルフセキュリティ 手頃な月額990円(税込)~で利用でき、異常発生時にはスマホアプリで通知されるセルフ監視型プラン。 必要な場合には有料でガードマン駆けつけの依頼もでき、柔軟にオンラインセキュリティへのアップグレードも可能。 |
ALSOKのシステムは、スマートフォンとの連携で在宅や外出時にも手軽に警備操作が可能です。
非常ボタンによる緊急通報、火災・ガス漏れなどの検知、窓の閉め忘れ通知など、便利で多機能なサービスが充実しています。
■ セコムのホームセキュリティサービス
セコム(SECOM)は、全国に約2,600カ所の拠点を持ち、異常時には迅速に駆け付けて対処する体制が整っています。
また、24時間365日、火災・ガス漏れ、非常通報といった防犯・防災サービスの連携を行うことも特徴で、自宅の生活全般を見守る機能が充実しています。
防犯・防災の包括的な対応 侵入監視、火災監視、非常通報ボタンなどの多様なセンサーを設置し、異常が発生した場合には緊急対処員が現地へ急行します。 センサーが異常を感知した際に警報が鳴り、必要に応じて110番や119番にも自動通報されるため、留守中でも安心して預けられます。 |
使いやすい操作とサポート対応 セコムのシステムはスマートフォンでも簡単に操作可能で、離れた場所から警戒・警戒解除ができます。スマホが苦手なら「ホームコントローラー」で安心。 また、機器の設置は家の美観を損なわないよう工夫されており、緊急対応を行うスタッフは経験豊富で信頼性が高いことも魅力。 料金プランは月額5,060円(税込)~から。初期費用は設置機器によって異なります。 |
セコムのホームセキュリティは、簡単操作でお子様や高齢者にも扱いやすい設計が施され、在宅・外出問わず柔軟にサポートが受けられる安心感があります。
ぜひ、この記事で紹介した防犯対策を参考にしながら、今一度ご家庭の防犯レベルを確認し、安心な生活環境づくりに役立ててください。